水砕製造プラント(RASA SYSTEM)

高炉滓(スラグ)は廃棄物?

製鉄所のシンボルとも言える高炉(こうろ)。高炉は鉄鉱石から銑鉄を取り出すための炉で、一般的には溶鉱炉とも呼ばれています。
この高炉の上部から、主原料の鉄鉱石、副原料のコークスと石灰石を入れ、下部から燃料によって高温で熱します。すると内部では主原料や副原料が溶け、そしてコークスによる還元反応が起こります。そして鉄鉱石は、銑鉄と高炉滓といわれるスラグに分離されます。スラグは、鉄鉱石に含まれる岩石分と石灰等が融合して出来たもので、主成分はCaです。セメントに似た化学成分です。

「RASA SYSTEM」により水砕スラグと呼ばれる製品となります

このスラグは残滓として廃棄処理していました。これを副産物としてリサイクルし、セメント原料や路盤材(舗装道路の下部に敷く砂・砂利当の材料)などとして利用できるように製品化するシステムが、RASA SYSTEM(水砕スラグ製造設備)です。
高温の溶融スラグ(摂氏1450度)に高圧水を噴射させ急速冷却・粉砕して粒状にします。これが製品となって有効活用される「水砕スラグ」です。

社会に貢献する「RASA SYSTEM」

この設備は、国内にとどまらず海外にも実績が多く、累計納入実績数は80基以上に及びます。設備仕様が同じものは一つとしてありません。お客様のニーズに合わせた柔軟なプロセスで対応できるのが、当社の経験に基づいた技術力です。
セメント製造会社は石灰山を採掘・焼成してセメントを製造していますが、現在は、水砕スラグを石灰石の代替品として大量に使うようになりました。
山からの石灰石採掘を減らすことで、自然環境破壊防止に大きく寄与しています。また、水砕スラグは焼成する必要がないため二酸化炭素(炭酸ガス)排出量を抑制します。RASA SYSTEMは、高炉滓の有効利用の決定打として社会に貢献しています。

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